チャリダー★ライターの「カクシゴト」

東京在住のライターは何を考えているのか?

DIC川村記念美術館に新緑サイクリングに行ってきた~〈シーグラム壁画〉を観たかったのだが…~

現代アートなんてわからないけれど、マーク・ロスコの〈シーグラム壁画〉は好きだ。4、5メートルほどの大きなキャンバスをどどーんと赤や青で塗った、ただそれだけの絵画である。それを観に、千葉県佐倉市のDIC川村記念美術館に行ってきた。

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初めて〈シーグラム壁画〉を目にしたときはスルーしようと思った

私は美術館で、足を止めることはほとんどない。足を止めて見入ってしまうほどの作品に出会うことがあまりないからだ(私の感受性のなさは置いておく)。初めて〈シーグラム壁画〉を目にしたときもそうだった。いろんな現代アートを展示していた六本木の美術館で目にしたそれは、「なんだかやたらデカイ、黒く塗っただけの絵」だった。

当然スルーしようと思った。でもその展覧会場は構造上、〈シーグラム壁画〉の近くを通らなければ、次の作品を観られないようになっていた。結果、かなり間近に観ることになった。

間近に観て初めて、黒と思っていたそれは黒ではなく、深い青色であることに気がついた。幾重にも塗り重ねられた、恐ろしいほどの深い青。

足が止まった。
なぜ惹かれたのかはわからない。

このとき展示されていたのは1枚だけだったが、千葉県佐倉市のDIC川村記念美術館には7点もあって、しかもこの作品を鑑賞するためだけの部屋が設けられている。ずっと前から行きたいと思っていた。でも電車で行くには不便な場所。自転車でなら行けるけれど、ロードバイクを長時間駐輪するなんて無防備なことはできない。というわけでDIC川村記念美術館は私にとって、長い間、「行きたいけれど行けない美術館」になっていた。

DIC川村記念美術館周辺はサイクリングにいい

今回初めて自転車で行ってきた。もし駐輪場がなかったり、あったとしても監視員がいなかったりしたら引き返す、という覚悟で。結論としては、引き返してきた。

バイクラックはあったけれど、監視員(美術館入り口の係員)の目からは完全に見えない場所だった。しかもラックは駐車場の一角に置かれているので、盗もうと思う輩には一発で盗める環境である(車に積んで持って行く)。危険極まりない。

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#写真、下手すぎ。
バイクラックのポールと背景が重なって、
なんだかよくわからない……。
 

美術館には今度、電車で来るとしよう。ということで〈シーグラム壁画〉はしばらくおあずけになったが、すばらしいサイクリングはできた。なにしろ美術館が大自然のなかにあるので、周辺は走って気持ちのいい場所なのだ。

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#トトロが3頭ぐらいはいそうな森の中に美術館がある。
夜は猫バスが走っているに違いない。

今回走ったルートはこちら。幕張周辺を含め、全体的に走りやすい。

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「ルートラボ」で見る >>

#お馴染み「ルートラボ」で発見したものに、少し手を加えた。オリジナルの作者に敬意を表して紹介したいところなのだけれど、誰の地図だったかわからなくなったので断念(結構探したんだけれど、見つけられなかった)。作者よ、ゴメン。

【関連リンク】
DIC川村記念美術館

マーク・ロスコ〈シーグラム壁画〉